腰椎椎間板ヘルニア・右膝後十字靭帯損傷 47歳男性 フットサル

 

3月にフットサル中に膝を打ちつけ、後十字靭帯損傷。断裂はなし。

8月に介護職で利用者を持ち上げた際に腰を負傷。

その後、左下肢にしびれが出現。

病院にて治療、リハビリテーションは完了していました。 

大きなしびれや痛みはほとんど軽快していましたが、フットサルのプレー前後に左臀部にだるさが残存していました。

PCL損傷した右膝は不安定感、またそれをかばって動いていた為、大腿部外側の筋肉の筋緊張が高くなっておりハリ感や痛みが出ていました。

ストップ・方向転換・切り返し動作をより早く動きをよくするためのリハビリテーションも行いたいとのことで12月に来院されました。

 

初診

ヘルニアに関しては、股関節周囲の硬さ(特に左臀部)、左腰部の硬さが神経を圧迫しだるさが出ている状態。

膝は大腿部外側(大腿二頭筋健)に痛みがある状態。膝を深く曲げてくる動作で、大腿二頭筋腱が過緊張し痛みが出ていました。特にプレー前後にだるさ・痛みがあり動いていると消失、動かなくなるとまた出現という状態を繰り返していました。

 

股関節の硬さ・腰部の硬さをとる徒手療法と鍼治療を併行して行いました。

膝はテーピング指導、またサポーターの着用をすすめスポーツ用品店での試着を行って頂くよう指示をしました。

膝のテーピングはコチラ

 

1~2週目

車など長時間の座位姿勢(座った状態)が続くとまだだるさが出現するとのことでした。

初診同様の治療を週3回行います。

 

2週目最終日からはプレー中のだるさが少しマシになってきたので、リハビリテーションも開始です。

リハビリテーション1.2週目ではまず大腿部・臀部の筋力強化、バランス機能向上を目的にスタートさせます。

また大きな筋力低下があるわけではなく、プレーも制限なく行っていることもあり、ジャンプ動作は初回からメニューに組み込んでいきました。

リハビリテーション前は腰臀部・大腿外側のだるさがありましたが、リハビリテーション後は軽快していました。

自宅でも臀部の筋力強化のメニューを2種目行ってもらい、股関節周囲のストレッチも継続して行ってもらいました。

 

3~4週目

治療+リハビリテーションを週1回に減らし行っていきます。

フットサルのプレー前後の腰臀部のだるさも日に日に軽快してきました。

ジャンプ系のメニューでも膝に安定感がでてきました。

リハビリメニューはトレーニングに近い動きのものに移行していきます。

・ラダー

・ハードル走

・T字アジリティ―

・ライントレーニング

・サイドステップ・バック走→ストップ→逆方向にダッシュ

など

 

まずはスピードは50~70%で、「どちらの足で切り返せばよいか」「重心の移動」など、正確な動きを身につけます。

4週目はもう少しスピードを上げ80%で行います。

ちなみに簡単なステップメニュー(ライントレーニング)はフットサルのウォーミングアップでも行ってもらいました。

 

5~6週目

ステップ系の強度をフルまで上げていきます。

この頃には、プレー前後のだるさは完全に消失していたためリハビリテーションはここで終了です。

その後は週一回ペースで、コンディション維持の為来院されました。

 

 

5月にプレー前の痛みが再発してしました。

股関節のストレッチ・腰椎の動きを出す運動を行うと、痛みもすぐに軽快していきました。

現在はほとんど痛みなくフットサルをプレーされています。

 

運動を行うからにはウォーミングアップやクールダウン、セルフケアは必ずと言っていいほど行わなければいけません。

ケガの予防・パフォーマンス向上・集中力アップなど非常に良い効果も期待できます!

今行っている競技を少しでも長く楽しく続けられるように、今一度ご自身の運動習慣を見直してはいかがでしょうか。